エクスキューズミー
エクスキューズを考えてみる。日常の商取引の世界
に身を置き続ける商人達はあえて意識せずともこの
言葉を実践している。ある商品を製造もしくは調達
して市場に提供、供給する。この場合に最大の問題
は、価格設定である。ハウマッチの客先からの問い
合わせにいかなる数字を返すのか。市場経済制度に
おける最重要事項である。かって、京セラの稲盛氏
が松下幸之助氏に、[適正価格]とは如何に考える
べきかと問い掛けた。負けろと言われて負けられる
様な価格であってはいけない、と応えた。これ以後
稲盛氏は厳しい価格競争にあって、市場競争で決せ
られる価格を指標にして企業存続のための必要経費
をカバー出来る限界価格を適正価格とした。経済学
の始祖と評されるアダム・スミスは、[神の見えざ
る手]という至言を後世に残し、需給均衡原理こそ
経済活動の核心であるとした。この需給均衡価格を
ベースに両氏は永続的に市場競争に参画できること
の必要性を念頭にし業界のリーダーとして価格設定
をなしてきた。鑑主は両巨頭の言説を理解した上で
思う。両氏の説明は、経済人としての弁明である。
すなわち、エクスキューズである。説得力もある。
今、この論を踏まえオリンピック事案など、政府の
各種行政行為を検討する時、各種企画の共通事項は
[利権]である。利権にも当然市場がある。八百長
市場だ。まずはじめに、総括的エクスキューズがあ
る。本件事業の意義と重要性の力説である。続いて
実行経費の概説となる。本事業の適正、適切な実施
のために必要な経費、そして実行組織の説明、今後
の行動計画と続く。ご質問があればどうぞと挙手を
求めるが、主催者の意に沿わぬ質問者達は以後出入
禁止となる。公開議論は初日だけ、後は密室会議の
連続となる。公開質疑は形式だけで実質的に関係者
の自由気儘なドリームツアーだ。エコでコンパクト
なオリンピックを開催します。結果的に1兆4千億
円、当初予算7340億円の倍増である。最近では
1兆円も豆腐1丁の感覚と化してきた。勤労時間給
は相も変わらず1000円である。冗談じゃない。
諦観思想がある。本義は、事物の本質を見抜く事で
ある。しかし、現実は、あきらめの境地に立つ事に
なっている。国民をいかに黙らせるか、忍従させる
か。無為無策を上策として岸田内閣は、国民黙殺の
政策を電通に丸投げするつもりなのか。それさえも
密室会議で決するのか。ガーシー砲を武器にNHK
党も威勢はいいがNHKをつぶす前に時間給2千円
実現運動でも起こすべきである。れいわの山本太郎
代表と一緒に。問答無用の姿勢で自民党の弁明を論
破せよ。切り口上はエクスキューズミーが常識だ。