『吉原無情』

　　　『吉原無情』
　　　　　―蔦重外伝ー
　　　　　　　(作詞)藤原晟芳

　　　国の治めは　 謀りの舞よ
　　　口元ゆがむ 　田沼意次
　　　傍らに破天の偉才 　平賀源内
　　　日の本を前へ押し出す 　知恵稼業
　　　米から金へ　 時動き
　　　変わり鮮やか　江戸世情
　　　息を合わせる　 蔦屋重三郎
　　　吉原に性根を据える 　江戸桜

　　　国の栄えは 　商い頼り
　　　見切る老中 　田沼意次
　　　傍らに文治の商才　 平賀源内
　　　日の本を前へ押し出す 　エレキテル
　　　農から商へ　 時流れ
　　　野心渦巻く　江戸世情
　　　励む版元　 蔦屋重三郎
　　　吉原に大輪芽吹く　江戸桜

　　　国の仕置きは 　御法度次第
　　　睨む老中　田沼意次
　　　獄中に挑みの異才 　平賀源内
　　　日の本を前へ押し出す 　智者の闇
　　　正邪の仕切り　 時が決め
　　　運に任せる 　江戸世情
　　　嘆きに沈む 　蔦屋重三郎
　　　吉原に無情を語る 　江戸桜