『風来坊』
『風来坊』
ーザ・昭和演歌―
(作詞)藤原晟芳
夜に咲く花 あだ花と
世間の声を 受け流し
生きて行きます 酒場の女
この身一つが 頼りのすべて
おんな度胸で 店を張り
今宵待つのは 風来坊よ
雨降る夜は 相合い傘の
破れしずくが 髪濡らす
夜に咲く花 うつろ花
世間に挑む 女の意地よ
生きて行きます この街で
風にまかれる 暖簾に震え
灯りをともす 路地の裏
今宵待つのは 風来坊よ
甘え相手に 時を預けりゃ
障子を破る 浮世風
夜に咲く花 飾り花
世間の土に 根を張れず
生きて行きます せせらぎで
ホタルの灯り 闇夜を照らし
身体が冷える 星が降る
今宵待つのは 風来坊よ
女に懲りず 片手に見える
金魚すくいの 破れ網

